2016-01-01から1年間の記事一覧

俳句の読み方、詠ませ方  (俳人協会関西支部、夏季講座)

■俳人協会関西支部主催・第35回関西夏季俳句指導講座。於京都教育文化センター3階、10:00-11:30。 ■学校教育の授業で俳句をいかに読ませ、またいかに詠ませるかの方途を小中高及び特別支援の教員に向けて講演を行った。文字数が少ない俳句は、読者の解釈の「…

刻まれた句、漂う夢 俳誌の光芒22 「京大俳句」昭和八年十月号(二)  (俳誌「円座」33号)

■「円座」33号、2016.8.1、pp.48-53。 ■

俳句と、周りの景色13 日本語の倍音  (俳誌「白茅」13号)

■「白茅」13号、2016.7.31、pp.13-15。 ■山口誓子の俳句を例にしつつ、俳句を翻訳する際、日本語と英語の文化圏の差異もさることながら、何をもって「俳句」とするかという訳者の価値観そのものが問われることを論じた。 具体的には、「麗しき春の七曜または…

俳句学講座02  (愛媛県文化振興財団)

■ひめぎんホール1階多目的室、2016.7.28、13:30-15:00。 ■一般市民向けの全10回の文化講座で、第2回目は正岡子規。彼は実作者というより批評家として凄みのある俳人で、その選句眼と「写生」が近代俳句の道程をほぼ決定付けたことなどを述べた。

ことばの花束  (エフエムいたみ)

■エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2016.7.4-8、AM9:50-10:00、14:50-15:00。 ■ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿ってさまざまな「ことば」を紹介。詳細は、正木ゆう子「天井にある水影も鮎の味」(7/4、月)、松本たかし「影かかえ蜘蛛とどまれり夜…

円満寺二郎『漢字の使い方ときあかし辞典』書評  (「週刊読書人」)

■「週刊読書人」3146号、2016.7.1、6面。 ■円満寺二郎『漢字の使い方ときあかし辞典』の書評。同訓異字の平易な解説を付したこの辞典は実用的な使い道を意図した編集ではあるが、例えば酒杯を片手に吉川幸次郎の「杜甫ノート」といった名解説文とともに本書…

批評家たちの「写生」(十七) 小林秀雄(その九)   (俳誌「翔臨」86号)

*「翔臨」86号、2016.6.24、pp.5-6。 *文芸批評家の論から「写生」を捉え直す連載評論。小林秀雄『近代絵画』の背前ぬ論を改めて確認しつつ、高野素十の強靱さが水原秋桜子の俳句象と異なる自然観で成り立っていたことなどを述べた。

俳句学講座01  (愛媛県文化振興財団)

■ひめぎんホール1階多目的室、2016.6.23、13:30-15:00。 ■全10回の文化講座の第1回目。総論として、講座全体の目標や意図、また近現代俳句の諸相を明治〜昭和期の作品を例に述べた。

俳句甲子園地方選松山会場・審査員

■俳句甲子園地方選・松山会場、第一会場審査員(於大街道商店街)。2016.6.19、9:30-17:00。 ■計7試合の審査を担当。兼題は「水温む」「猫の子」「苺」。全国大会出場は松山中央高校Bチーム、優秀句は宇和島東高校Bチーム。

花谷清掌論 ―微かな体臭―  (俳誌「藍」500号)

■「藍」500号、2016.6.1、pp.46-47。 ■結社「藍」現主宰の花谷清氏に関する評論。実母である前主宰の花谷和子氏はかつて「青玄」(日野草城)に所属し、草城亡き後に「青玄」を継いだ日野妟子氏が「俳句研究」昭和三十四年三月号で「私の推薦する女流新人の…

刻まれた句、漂う夢 俳誌の光芒21 「京大俳句」昭和八年十月号(一)  (俳誌「円座」32号)

■「円座」32号、2016.6.1、pp.50-55。 ■

赤シャツの逆襲2 ラジオドラマ&シンポジウム  (南海放送)

■2016.5.29、13:00-15:00。 ■南海放送のラジオドラマ「赤シャツの逆襲2」(夏目漱石「坊っちゃん」の後日譚)の前に、松山時代の漱石や「坊っちゃん」をめぐるシンポジウムを生放送で収録。司会は木藤たかお氏、ゲストにキム・チャンヒ氏、菅紀子氏、青木亮…

現代俳句時評5 山口誓子記念館  (総合俳誌「俳句」)

■「俳句」65-7、2016.5.25、pp.178 -181。 ■ 神戸大学の山口誓子記念館の紹介。大学内に山口誓子の旧宅が一部再現されており、また旧蔵書が「誓子・波津女俳句俳諧文庫」として保存されるなど、それらの性格や訪れることで初めて分かることなどを中心に紹介…

愛媛の近現代文化・文学を学ぶ2  (放送大学、面接授業)

■愛媛学習センター4階(愛媛大学内)、2016.5.22、10:00-17:00。 ■放送大学面接授業、計2日間の2日目。愛媛県と関わりのある近現代文学や美術、漫画、音楽などを紹介しつつ、愛媛を愉しむための多様な文化や文学の側面を述べた。

愛媛の近現代文化・文学を学ぶ1  (放送大学、面接授業)

■愛媛学習センター4階(愛媛大学内)、2016.5.21、10:00-17:00。 ■放送大学面接授業、計2日間の1日目。愛媛県と関わりのある近現代文学や美術、漫画、音楽などを紹介しつつ、愛媛を愉しむための多様な文化や文学の側面を述べた。

ことばの花束  (エフエムいたみ)

■エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2016.5.2-6、AM9:50-10:00、14:50-15:00。 ■ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿ってさまざまな「ことば」を紹介。詳細は、清岡卓行「アカシヤの大連」(5/2-3、月-火)、蕪村「牡丹剪つて気の衰へし夕かな」、種田…

俳句と、周りの景色12 チャップリンと草田男  (俳誌「白茅」12号)

■「白茅」12号、2016.4.30、pp.18-20。 ■銀幕の喜劇王チャップリンと俳人の中村草田男に共通点があることを述べた。人が生きていることのペーソスや悲哀をユーモラスに描く彼らのまなざしには、好奇心に満ちた辛辣な観察と憐憫めいた同情や共感などがあり、…

現代俳句時評4 歴史と面影の中で  (総合俳誌「俳句」)

■「俳句」65-6、2016.4.25、pp.200-202。 ■現在、カメラのライカは木村伊兵衛やカルティエ=ブレッソンらの面影を背負ってしまっているように、俳句の表現や姿勢その他には必ず先行する歴史が付随し、面影がつきまとっていることを指摘しつつ、「未定」の高…

春秋連句、居待「秋深し」の巻  (「大阪春秋」)

■「大阪春秋」162号、2016.4.15、p.87。 ■2015年10月11日に大阪天満宮で催された「浪速の芭蕉祭」時の連句。十八句で完成の「居待」で、付けたのは五句目。

「円座」創刊五周年記念シンポジウム  (俳誌「円座」)

■ウインクあいち11階1101室、13:30-15:30。 ■名古屋の俳句結社「円座」の五周年記念シンポジウム。中村雅樹、松本邦吉、中田剛、関悦史の各氏、青木。司会に橋本小たか氏。第一部はそれぞれの講演として「未来にめりこむ俳句」、第二部はパネルディスカッシ…

俳句の風景が残る贅沢なまち松山 (市勢要覧松山2016)

*「市勢要覧松山2016」、2016.4、10p。 *松山市と俳句の豊かな文化遺産のコラム。下は記事。

刻まれた句、漂う夢 俳誌の光芒20 「ホトトギス」昭和二年十月号 (俳誌「円座」31)

*「円座」31号、2016.4.1、pp.48-53。 *かつての俳誌をたどりつつ、近代俳句の諸相を述べる評論。第20回は「ホトトギス」昭和2年10月号を繙きつつ、高野素十「方丈の大庇より春の蝶」を称賛した高濱虚子の「写生」観を考察した。 なお、本稿の一部は大幅に…

心理学と俳句を携えた元士族、正岡子規  (坂の上の雲ミュージアム通信「小日本」25)

■「小日本」25号、2016.3.31、pp.20-23。 ■坂の上の雲ミュージアムの特別展にあわせたエッセイ。正岡子規は俳句や短歌、随筆等で知られた明治文学者だが、彼は士族の家の長男として、また賊軍とされた松山藩出身の武士としての矜持を強く抱くとともに、帝国…

昭和期「ホトトギス」の傑作を探る  (第53回松山市民俳句大会講演録)

■松山俳句協会『第53回松山市民俳句大会乳選句集』、2016.3.31、pp.48-67。 ■2016.2.11に催された松山市民俳句大会での講演録。

ラジオシンポジウム 近代国家制度の形成、子規と帝国大学  (南海放送)

*坂の上の雲ミュージアム、2016.3.6、13:00-15:00。 *3.6に催された坂の上の雲ミュージアムの第10回企画展「近代国家制度の形成3 子規と帝国大学」にあわせた公開シンポジウムの放送。詳細は3.6の収録内容と同様。松原正毅氏(坂の上の雲ミュージアム館長…

文学や漫画から見る近現代の遍路  (紀要「四国遍路と世界の巡礼」)

■四国遍路・世界の巡礼研究センター紀要「四国遍路と世界の巡礼」1号、2016.3.25、pp.51-57。 ■近代俳句や昭和期漫画が四国遍路をいかに表象したかを考察した。遍路文化表象の研究は主に江戸期までが多く、近代以降はさほど研究が進んでいない。まして俳人や…

公開ラジオ収録 近代国家制度の形成、子規と帝国大学  (坂の上の雲ミュージアム)

■坂の上の雲ミュージアム2階ホール、2016.3.6、13:30-15:00。 ■坂の上の雲ミュージアム第10回企画展「近代国家制度の形成3 子規と帝国大学」にあわせた公開ラジオシンポジウムの放送。大学を頂点とする学校教育制度と明治国家形成がどのように関わり、明治日…

几董『井華集』夏 輪講(19)  (研究会紀要「俳文学研究」65号)

■「俳文学研究」65号、2016.3.1、pp.7-8。 ■京都俳文学研究会による几董『井華集』輪講録。夏部の内、「ほとゝぎす天狗の礫ゆるせかし」「探幽があけぼのゝ夢や子規」「伏見の夜急に更たり杜鵑」「まぼろしの花忘れめや蜀鳥」「寒しとは小町が嘘よほとゝぎす…

批評家たちの「写生」(十六) 小林秀雄(その八)   (俳誌「翔臨」85号)

*「翔臨」85号、2015.2.29、pp.5-6。 *文芸批評家の論から「写生」を捉え直す連載評論。小林秀雄『近代絵画』の背前ぬ論を改めて確認しつつ、高野素十の強靱さが水原秋桜子の俳句象と異なる自然観で成り立っていたことなどを述べた。

現代俳句時評3 俳誌の継承と熱気  (総合俳誌「俳句」)

■「俳句」65-4、2016.2.25、pp.186-189。 ■結社及び俳誌を継承し、その系譜を図らずも後世に伝えることの意義を、例えば岡本圭岳「火星」を継承した山尾玉藻及び最新句集『人の香』や赤尾兜子の記憶を語り続ける木割り大雄「カバトまんだら通信」等を通じて…