2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

草田男に留まる、ということ 竹中宏の俳句観をさぐる (俳誌「翔臨」)

*「翔臨」73号、2012.3.20、pp.19-21。 *竹中宏の俳句観を探るシリーズの4回目として執筆。氏が師と仰いだ中村草田男のどの点に影響を受け、何を学ぶことで自らを俳人と規定したかを、キリストとその弟子達のあり方を比喩に用いつつ論じた。

はるかな帰郷 ――田中裕明の詩情について―― (2)  (俳誌「静かな場所」8号)

■「静かな場所」8号、2012.3.15、pp.13-14。 ■田中裕明の「詩情」をめぐる連載評論。一回目に続き、「鉋抱く村の童やさくらちる」に漂う“和歌的な詩情”を分析しつつ、その“詩情”が必ずしも古典和歌を直接必要としない点を考察した。

取りかえのきかないもの 中村堯子句集『ショートノウズ・ガー』について (俳誌「銀化」)

*俳誌「銀化」15-3、162、2012.3.10、pp.14-15。 *中村堯子氏の句集『ショートノウズ・ガー』(角川書店、2011.9)の句集評。氏の“感覚”がいかに俳句に盛りこまれたかを、織部茶碗の美などを例に論じた。

あの頃、俳句は39 明治の俳諧3子規を囲む状況 (俳誌「円虹」)

*「円虹」207号、2012.3.1、pp.10-11。 *正岡子規を中心とする子規派を明治俳諧として捉える連載評論連載評論。39回目は子規の俳句観の過激さを当時の実情に即しつつ述べた。

近代俳句の同時代評  (研究会紀要「俳文学研究」57号)

■研究会紀要「俳文学研究」57号、2012.3.1、p.3。 ■近代俳句の読解や注釈は多いが、作品が詠まれた当時の状況や言葉のあり方などを、資料の読みこみから復元しようとする読解は多くない。作品が発表された同時代資料には読解のヒントが豊富にちりばめられて…