2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

俳句と、周りの景色9 沈黙  (俳誌「白茅」9号)

■「白茅」2015.7.31、pp.19-21。 ■昭和戦後期の石原吉郎と平成期の最果タヒの詩を参照しつつ、言外の「沈黙」の深さの差異を考えた後、昭和二十年代の富澤赤黄男の句にも「沈黙」が取り巻いていたことを述べた。

夏季子規塾  新俳句工房、拝見  (子規記念博物館)

*子規記念博物館1階視聴覚室、14:00-15:30。 *正岡子規一派の作品のどの点が新しかったのかを、発表当時の明治期の俳句感覚に照らしながら作品分析を行った。具体的には内藤鳴雪、夏目漱石、高浜虚子らの俳句の独特さを論じた。

日本文学における「さくら」と「そら」  (松山中央高校)

■松山中央高校205教室、13:40-15:00。 ■2年生を対象とした大学模擬授業。大学での文学研究の幅広さや面白さを伝えるため、日本文学や文化において「さくら」と「そら」がどのように描かれてきたかをアニメやマンガ等も参照しつつ授業を行った。

俳句時評「俳句遺産19 佐藤文香『君に目があり見開かれ』 ポップな「君」」  (「現代詩手帖」)

■「現代詩手帖」58-7,2015.7.1、p.129。 ■佐藤文香(1985-、無所属)の第二句集『君に目があり見開かれ』の紹介。「レンアイ句集」と銘打ち、俳句には珍しい「君」を多用したこの句集は、実際は「君」を感じる「わたし」に意識が集中していること等を指摘し…

会話形式でわかる近代俳句史超入門13高浜虚子9 (俳誌「100年俳句計画」)

*「100年俳句計画」212、2015.7.1、pp.36-37。 *「青木先生×俳子」の会話形式による近代俳句史。13回目は高浜虚子の人生や「写生」について語り合った。

虚子の選 為政者の恐るべき選句眼  (「澤」)

*「澤」16-7、184、2015年7月号、pp.72-75。 *特集「選とは何か」で、高浜虚子「ホトトギス」雑詠欄のあり方を担当。虚子は「ホトトギス」のパトロンや社会的地位の高い人士に充分に配慮するとともに、昭和初期に高野素十の「漂へる手袋のある運河かな」を…