2021-01-01から1年間の記事一覧

【エッセイ】趣味と写真と、ときどき俳句と20 ミュンヘンの冬と初夏

*初出:サイト「セクト・ポクリット」、2021.12.31。 *趣味や大学の授業、俳句その他の随筆。20回目は12月のクリスマスの時期にドイツのミュンヘンを訪れた際のことを、トーマス・マンの小説に触れつつ綴った。 ∴ ドイツは今年もクリスマスのマルクト等が…

ことばの花束  (エフエムいたみ)

*エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2021.12.27-28、AM9:50-10:00、14:50-15:00。 *ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿ってさまざまな俳句を紹介。各曜日の紹介句は下記の通り。・12/27(月):「師走校了カレーライスを注文す 斎藤夏風」「見送りし…

「只言」と「写生」の間 三森幹雄の俳諧観から正岡子規派の句を見る  (「子規博だより」)

*子規記念博物館発行「子規博だより」40-2、2021.12.25、pp.11-14。 *2021年8月に子規記念博物館開催の展覧会に合わせた記念講演が中止になったため、講演予定だった内容の活字化。明治期に大きな勢力を有した俳諧宗匠、三森幹雄の俳諧観から正岡子規及び…

余戸駅の栴檀の木 石田波郷の俳句、宮尾登美子の小説 (愛媛文化振興財団)

*愛媛県県民文化会館本館3階、第5・7会議室、2020.12.22、13:30-15:00。 *文化講座「愛媛俳句・文学講座」第5回目。松山の西垣生出身の俳人、石田波郷の松山時代や母についての文章、句などを紹介しつつ、波郷の師である水原秋桜子が波郷の郷里を訪れた時…

句の手触り、俳人の響き29 関悦史5 (総合俳誌「俳句四季」)

*「俳句四季」39-1、2022.12.20、pp.40 -41 。 *現存俳人の評伝エッセイ。第29回目は関悦史氏の5回目。氏の育て親ともいうべき祖母が脳梗塞で要介護の状態となり、東京にいた関氏が茨城の実家に戻り、介護に携わり、祖母を看取るまでの時期を中心に綴った。

俳句の特徴、魅力  (ピッツバーグ日本語補習校)

*ピッツバーグ日本語補習校、2021.12.20、8:00-9:00。 *アメリカのピッツバーグ日本語補習校での講演。補習校に通う小学生から中学生の俳句作品を例にしながら、日本語俳句の特徴や魅力を補習校の生徒や保護者の方、先生等に向けて語った。

俳句をどのように詠めばよいか  (「デュッセルドルフ日本人会報」)

*「デュッセルドルフ日本人会報」169号、2021.12.15、8p 。 *ドイツのデュッセルドルフ日本人会の会報に寄稿。俳句は季語と五七五で成り立つ詩だが、そもそも「俳句」をいかに見なし、どのように詠めばよい詩なのかといったことを綴った。

【エッセイ】趣味と写真と、ときどき俳句と19 子猫たちのいる場所

*初出:サイト「セクト・ポクリット」、2021.12.15。 *趣味や大学の授業、俳句その他の随筆。19回目は散歩の途中によく立ち寄った公園の子猫たちについて綴った。 ∴ 同じ地域を散歩していると色々な変化に気づくことがある。道路脇の木がいつの間にか伐採…

2021年の収穫  (「週刊読書人」)

*「週刊読書人」3419号、2021.12.10、2面。 *各人が2020年秋~2021年冬頃の刊行書籍から三冊を選ぶ特集記事。鴇田智哉句集『エレメンツ』、佐藤文香『菊は雪』、堀田季何『人類の午後』の三冊を挙げた。

岩城島と短歌 若山牧水、吉井勇が訪れた三浦家など (愛媛文化振興財団)

*愛媛県県民文化会館本館3階、第5・7会議室、2020.12.8、13:30-15:00。 *文化講座「愛媛俳句・文学講座」第4回目。瀬戸内海の岩城島の大庄屋だった三浦家の当主、三浦敏夫は短歌を趣味とし、歌人の若山牧水と昵懇だった。牧水は大正初期に三浦家を訪れ、数…

俳壇動向 俳文学界の一年  (「俳句年鑑2022年版」)

*「俳句」別冊「俳句年鑑2022年版」、角川書店、2021.12.7、pp.260-265。 *俳文学界の2020年秋~2021年秋の動向。収穫として、金田房子・玉城司氏編『鳳朗と一茶、その時代 近世後期俳諧と地域文化』や川名大氏『戦争と俳句』等を紹介した。

Utsuroi , Reflections of Japanese Culture in Haiku and Pop (愛媛大学国際連携機構)

*Zoomによるオンラインシンポジウム、2021.12.7、14:10-14:50。 *愛媛大学国際連携機構による海外各国の連携大学とのシンポジウム。"Utsuroi,Reflections of Japanese Culture in Haiku and Pop"と題し、俳句やアニメ等からうかがえる「うつろい」の感性を…

第11回百年俳句賞授賞式  (マルコボ.コム)

*Zoomによるオンライン、2021.12.5、15:00-17:00。 *マルコボ.コムによる第11回百年俳句賞の最優秀賞受賞発表と各優秀賞・入賞俳人の授賞式。予選選考委員として参加した。最優秀賞は楠本奇蹄氏が受賞。

俳句史講座7 「境涯」と「社会性」の時代 石田波郷の「鶴」、金子兜太らの社会性俳句について(愛媛県文化振興財団文化講座)

*オンライン講座、2021.12.3、13:30-14:50。 *Zoomによる文化講座。七回目は戦後俳句の一端として、「鶴」を率いる石田波郷の境涯俳句に加え、戦後日本の社会変革の熱気を受けた金子兜太らの社会性俳句の特徴や本質などを語った。

季節と追憶36 別子銅山と長靴 (俳誌「氷室」)

*「氷室」29-12、2021.11.1、pp.16-17。 *四季それぞれの季節感に沿った文学についての連載エッセイ。36回目は「 別子銅山と長靴」。愛媛県新居浜市の別子銅山にあった東平地域の住まいや、鹿森分校について句を詠んだ俳人の文章や作品を紹介しつつ、山中…

肘川の白い鵞鳥 (俳誌「円座」)

*「円座」65,2021.12.1、pp.42-43。 *愛媛県大洲市の風情や文化を、松根東洋城や司馬遼太郎、吉井勇や野口雨情の作品に言及しつつ綴った。

【エッセイ】趣味と写真と、ときどき俳句と18 チャップリン映画の愉しみ方

*初出:サイト「セクト・ポクリット」、2021.12.1。 *趣味や大学の授業、俳句その他の随筆。18回目はチャップリン映画の個人的な愉しみ方について。チャップリンの著名な映画もいいが、"The Pilgrim"のような佳作に彼の演技や動作のキレを堪能できる場面が…

会話形式でわかる近代俳句史超入門69 加藤楸邨1(俳誌「100年俳句計画」)

*「100年俳句計画」288号、2021.12.1、pp.16-17。 *「青木先生×俳子」の会話形式による近代俳句史。69回目は加藤楸邨の前半生の経歴について語り合った。

逸話のさざめき、句の面影24 桂樟蹊子 (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」305、2021.12.1、pp.142-145 。 *物故俳人の評伝エッセイ。24回目は桂樟蹊子の満州時代。彼がハルビン市や新京市で詠んだ俳句を紹介しつつ、当時の街の異国情緒や大陸都市の風景等を描いた。

この一年の一句&アンケート  (総合誌「俳壇」)

*「俳壇」38-13、2021.12.1、46p。 *2021年の総括企画。「この一年の一句&アンケート」欄に答えた。

ものがたりのある俳句 坪内稔典  (総合誌「俳壇」)

*「俳壇」38-13、2021.12.1、口絵、136p。 *一句に潜む物語性を読み解くシリーズ。坪内稔典の「つわぶきが咲きます母のいない家」を下に綴った。

不易としての「俳」を示した俳論  (総合誌「俳句」)

*「俳句」70-12、2021.11.25、pp.132-135。 *芭蕉の俳諧像を鮮やかに抉った上野洋三氏『芭蕉論』のエッセンスとその凄味を綴った。

時のうつろい、句の響き21 七月の宇和島の雨 (俳誌「子規新報」)

*「子規新報」2-87、2021.11.25、16p。 *愛媛ゆかりの俳句や文化を綴るエッセイ。連載21回目は片山玲子氏(片山恭一氏の母)の空襲体験談と短歌を紹介。昭和20年7月の宇和島空襲の様子を片山氏の文章で紹介しつつ、近隣に疎開した氏の妹が亡くなり、その時…

愛媛の狸伝説ゆかりの地や、壬生川の林芙美子など  (愛媛文化振興財団)

*愛媛県県民文化会館本館3階、第5・7会議室、2020.11.24、13:30-15:00。 *文化講座「愛媛俳句・文学講座」第3回目。愛媛各地の狸伝説や松山市内の毘沙門狸、六角堂、八股お袖大明神を紹介するとともに、ゆかりの俳句や逸話を解説した。また、壬生川の喜左…

句の手触り、俳人の響き28 関悦史4 (総合俳誌「俳句四季」)

*「俳句四季」38-12、2021.11.20、pp.24 -25 。 *現存俳人の評伝エッセイ。第28回目は関悦史氏の4回目。氏が芝不器男新人賞に応募した「マクテブルクの館」連作の考察とともに、思念の世界を臨場感とともに詠みうる感性のありようを経歴や生活面から探った…

【エッセイ】趣味と写真と、ときどき俳句と17 「黒色」の響き

*初出:サイト「セクト・ポクリット」、2021.11.15。 *趣味や大学の授業、俳句その他の随筆。17回目は「黒」の印象的なこととして、マティスの絵画の黒色、台湾の故宮博物院の清朝時代の家具、泉鏡花「日本橋」で描かれた庶民の黒孺子の掛襟についてなどを…

日本文化論、俳句及び季語、季節感と生活など (ドイツ、デュッセルドルフ大学)

*デュッセルドルフ大学、2021.11.15、16:30-18:30。 *ドイツのデュッセルドルフ大学の日本学(教育学)研究者、小林亜未先生の「日本文化論」授業に参加。小林先生の方で日本文学の各ジャンルや代表作等を解説した後に参加し、俳句の季語のあり方や季節感…

ことばの花束  (エフエムいたみ)

*エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2021.11.8-12、AM9:50-10:00、14:50-15:00。 *ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿って俳句を紹介。 ・11/8-9:「秋の日や猫渡りゐる谷の橋 原石鼎」 ・11/10-11:「朝靄をとほせる光さしをりて道ゆく人の着物さや…

俳句史講座6 「私」を詠む 人間探求派が志した世界観 (愛媛県文化振興財団文化講座)

*オンライン講座、2021.11.5、13:30-14:50。 *Zoomによる文化講座。六回目は中村草田男、石田波郷、加藤楸邨ら人間探求派を紹介。当時の社会状況と照らし合わせつつ、近代俳句に「私」を盛り込もうとした彼らの特徴などを語った。

会話形式でわかる近代俳句史超入門68 俳句史の捉え方2(俳誌「100年俳句計画」)

*「100年俳句計画」287号、2021.11.1、pp.16-17。 *「青木先生×俳子」の会話形式による近代俳句史。68回目は俳句史をいかに捉えるかという話の続きで、「ホトトギス」の「写生」句や山口誓子、日野草城、中村草田男等を例にしつつ、俳句史以外の歴史ととも…