2021-01-01から1年間の記事一覧

季節と追憶35 絵のような海 (俳誌「氷室」)

*「氷室」29-11、2021.11.1、pp.16-17。 *四季それぞれの季節感に沿った文学についての連載エッセイ。35回目は「絵のような海」。高浜虚子が船でヨーロッパ旅行に出かけた際の逸話や、日本に戻った時に故郷の瀬戸内海を船上から眺め、「戻り来て瀬戸の夏海…

逸話のさざめき、句の面影23 石田波郷 (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」304、2021.11.1、pp.144-147。 *物故俳人の評伝エッセイ。23回目は石田波郷。松山時代の逸話を紹介しつつ、彼の母思いの一因を探りつつ、母が亡くなった時の追悼句に込めた「庶民の哀歓」の風情などを綴った。

ものがたりのある俳句 高浜虚子  (総合誌「俳壇」)

*「俳壇」38-12、2021.11.1、口絵、142p。 *一句に潜む物語性を読み解くシリーズ。高浜虚子の「大空の深きに落葉舞ひ上る」を下に綴った。

【エッセイ】趣味と写真と、ときどき俳句と16 秋の夜長の漢詩、古琴

*初出:サイト「セクト・ポクリット」、2021.10.31。 *趣味や大学の授業、俳句その他の随筆。16回目は秋夜に触れる漢詩と古琴について。秋の夜長に白居易や阮籍の詩に触れつつ、気分を出すために古琴を流すひとときのありようを綴った。 ∴ 秋の夜長には漢…

松尾芭蕉、伊勢神宮が象徴する日本文化の特徴  (三重大学)

*三重大学、2021.10.26、16:20-17:50。 *三重大学、正路真一先生の留学生対象授業枠での特別授業。三重県の伝統文化の中でも伊賀上野出身の松尾芭蕉、また伊勢神宮に注目しながら、俳句と神社、またアジア各国の花や色彩の違いにも触れながら、日本文化の…

日本、中国文化の差異と魅力 花や結婚式の違いについて  (ドイツ、日本語で話す会)

*オンライン講座、2021.10.24、21:00-22:30。 *ドイツの日本語愛好者による「日本語で話す会」での講演。日本と中国の詩歌における花の好みの違いや「餃子」等の違い、そして結婚式の挙げ方や色彩感覚の違いなどを述べた。

句の手触り、俳人の響き27 関悦史3 (総合俳誌「俳句四季」)

*「俳句四季」38-11、2021.10.20、pp.26 -27 。 *現存俳人の評伝エッセイ。第27回目は関悦史氏の3回目。氏が原因不明の病状に悩まされながら俳句に関心を抱き、句作に耽り、芝不器男新人賞に応募するまでを描いた。

【エッセイ】趣味と写真と、ときどき俳句と15 秋に聴きたくなる曲

*初出:サイト「セクト・ポクリット」、2021.10.14。 *趣味や大学の授業、俳句その他の随筆。15回目は秋になると聴きたくなる曲として、1960年代のアメリカのポップ・グループであるThe Beach Boysの有名な未完成アルバム『SMiLE』を紹介した。下記は全文…

日本語俳句の季語が担う時間性について (ミュンヘン、アウグスブルク句会)

*ミュンヘン句会、アウグスブルク句会、2021.10.3。 *ドイツのミュンヘン句会・アウグスブルク句会合同主催講演。ドイツ語俳句を創作されている方々を対象とした講演で、村戸裕子氏の通訳とともに行った。内容は、「季語」が担う生活感と時間の長さを日本…

愛媛の椿堂と曼珠沙華 (月刊「へんろ」)

*「へんろ」451号、2021.10.1、4p。 *愛媛の四国別格二十霊場の一つ、四国中央市の常福寺は通称椿堂と言われている。弘法大師が地面に挿した杖が椿になったとされ、戦後に住職だった石川椿は俳句趣味があった。戦後、「ホトトギス」の俳人である深川正一郎…

俳句史講座5 現代俳句の確立 山口誓子と新興映画、写真を例に (愛媛県文化振興財団文化講座)

*オンライン講座、2021.10.1、13:30-14:50。 *Zoomによる文化講座。現代俳句の端緒となった山口誓子とモダニズム芸術との関連を中心に語りつつ、「写生」を発展させた昭和俳句の一特徴を述べた。

会話形式でわかる近代俳句史超入門67 俳句史の捉え方1(俳誌「100年俳句計画」)

*「100年俳句計画」286号、2021.10.1、pp.16-17。 *「青木先生×俳子」の会話形式による近代俳句史。67回目は俳句史をいかに捉えるかという話で、作品を読むことと、作者の経歴等を知ることの関係や兼ね合いなどを語り合った。

季節と追憶34 歩行町の桜 (俳誌「氷室」)

*「氷室」29-10、2021.10.1、pp.16-17。 *四季それぞれの季節感に沿った文学についての連載エッセイ。34回目は「歩行町の桜」。松山藩士士族として中歩行町で生まれ育った秋山好古、真之兄弟と、同じ松山藩士族出身の正岡子規の家には桜が植えられ、今も秋…

郡中の医者、中山の蛍  (俳誌「円座」)

*「円座」64、2021.10.1、pp.46-47。 *愛媛県の伊予市にまつわる伝説(五色姫、山吹御前)や土地の特色、また司馬遼太郎『花神』の主人公である村田蔵六が伊予市郡中の医者と懇意になる場面等を紹介しつつ、中山の源氏蛍を詠んだ稲荷島人の句を紹介して終…

逸話のさざめき、句の面影22 池内家と鶴子 (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」303、2021.10.1、pp.124-127。 *物故俳人の評伝エッセイ。22回目は今井つる女とした池内家について。松山藩士の池内家は明治維新後、困窮の生活を余儀なくされ、その中で育った池内政忠夫婦や高浜虚子、池内政夫とその息女の今井つる女が一族と…

ものがたりのある俳句 星野立子  (総合誌「俳壇」)

*「俳壇」38-11、2021.10.1、口絵、71p。 *一句に潜む物語性を読み解くシリーズ。星野立子の「ハンカチを干せばすなはち秋の空」を下に綴った。

【エッセイ】趣味と写真と、ときどき俳句と14 「流れ」について

*初出:サイト「セクト・ポクリット」、2021.9.30。 *趣味や大学の授業、俳句その他の随筆。14回目は「流れ」について。人生には何度か「流れ」が訪れることがあるが、その「流れ」とは……といったことなどを綴った。 ∴ 「流れ」に乗ることの重要さに今さら…

時のうつろい、句の響き20 八幡浜の二青年 (俳誌「子規新報」)

*「子規新報」2-86、2021.9.25、16p。 *愛媛ゆかりの俳句や文化を綴るエッセイ。連載20回目は八幡浜で生まれ育った二宮忠八(ライト兄弟より「飛行器」の原理に気付き、民間で飛行機完成を試みた人物)と、詩人の高橋新吉について綴り、最後は現八幡浜高校…

ことばの花束  (エフエムいたみ)

*エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2021.9.20-24、AM9:50-10:00、14:50-15:00。 *ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿って俳句を紹介。 ・9/20-21:「朝刊を大きくひらき葡萄食ふ 石田波郷」。 ・9/22-23:「葡萄食ふ一語一語のごとくにて 中村草田…

句の手触り、俳人の響き26 関悦史2 (総合俳誌「俳句四季」)

*「俳句四季」38-10、2021.9.20、pp.26 -27 。 *現存俳人の評伝エッセイ。第26回目は関悦史氏の2回目。氏の生い立ちから前半生まで、そして俳句に親しむようになったきっかけなどを綴った。

俳句史講座4 「写生」の出現 正岡子規、高浜虚子らの「ホトトギス」(愛媛県文化振興財団文化講座)

*オンライン講座、2021.9.3、13:30-14:50。 *Zoomによる文化講座。江戸俳諧から近代俳句に変貌する大きな契機となった「写生」を中心にしつつ、正岡子規や高浜虚子の「ホトトギス」について語った。

季節と追憶33 入江の家の子守歌 (俳誌「氷室」)

*「氷室」29-9、2021.9.1、pp.16-17。 *四季それぞれの季節感に沿った文学についての連載エッセイ。33回目は「入江の家の子守歌」。中村草田男が幼少時に過ごした愛媛県の松前町についての彼の思い出や松前町の文化について綴った。

身分と「人間」の狭間で 百二十年前に生まれた四俳人 (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」302、2021.9.1、pp.44-47。 *明治34(1901)年生まれの日野草城、中村草田男、山口誓子、秋元不死男の四俳人特集の総論。彼らの生まれ育った時代の文化思潮や出自等が後の彼らの俳句人生に大きな影響を与えたことなどをまとめ、20世紀初頭の日…

逸話のさざめき、句の面影21 吉野義子 (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」302、2021.9.1、pp.136-139。 *物故俳人の評伝エッセイ。21回目は吉野義子。吉野家の養子として育ち、経済的に恵まれた環境の中で暮らした彼女が結婚後、ふと虚ろな想いに囚われた後、敗戦後に句作に目覚める過程を彼女の人生とともに綴った。

会話形式でわかる近代俳句史超入門66 富澤赤黄男3(俳誌「100年俳句計画」)

*「100年俳句計画」285号、2021.9.1、pp.16-17。 *「青木先生×俳子」の会話形式による近代俳句史。66回目は富澤赤黄男の作品観賞を中心に語り合った。

ものがたりのある俳句 杉田久女

*「俳壇」38-10、2021.9.1、口絵、71p。 *一句に潜む物語性を読み解くシリーズ。杉田久女の「朝顔や濁りそめたる市の空」を下に綴った。

句の手触り、俳人の響き25 関悦史1 (総合俳誌「俳句四季」)

*「俳句四季」38-9、2021.8.20、pp.24 -25 。 *現存俳人の評伝エッセイで、第25回目は関悦史氏を紹介。氏がかつて住んでいた東十条の「花牧荘」の雰囲気を描きつつ、そこで製作した「マクデブルクの館」連作について触れた。

近代俳人が求めた芭蕉像 ―正岡子規・山口誓子を例に― (おおがき芭蕉大学)

*大垣市教育委員会主催「おおがき芭蕉大学」オンライン講座、2021.8.8、14:00-15:30。 *Zoomによる文化講座。近代俳人の正岡子規や山口誓子、石田波郷らが江戸期の芭蕉をいかに受容し、また何を求めようとしたかを論じた。

俳句史講座3 蕪村、几董ら文化爛熟の俳諧像 (愛媛県文化振興財団文化講座)

*オンライン講座、2021.8.6、13:30-14:50。 *Zoomによる文化講座。第3回は江戸中期の蕪村や几董。彼らの発句のいかなる点に俳諧味があるか、そして蕪村の画と発句の交響のありようなどを語った。

ことばの花束  (エフエムいたみ)

*エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2021.8.2-6、AM9:50-10:00、14:50-15:00。 *ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿って俳句を紹介。 ・8/2-3:「女来と帯巻き出る百日紅 石田波郷」 ・8/4-5:「いづこにも向日葵咲かせ戦後妻 吉野義子」」。 ・8/6…