2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【エッセイ】趣味と写真と、ときどき俳句と09 アメリカの大学とBeach Boys

*初出:サイト「セクト・ポクリット」、2021.4.30。 *趣味や大学の授業、俳句その他の随筆。9回目はアメリカの大学で講演を行った際、村上春樹『風の歌を聴け』及びBeach Boys"California Girls"の受け取り方がアメリカと日本でかなり異なる可能性がありそ…

「花」の明るさ ―俳句やアニメを例に考える― (アメリカ、ルイス&クラーク大学)

*ルイス&クラーク大学、2021.4.27、10:30-12:00。 *アメリカのルイス&クラーク大学、ニューサム里美先生の授業枠での特別講演。近代俳句や現代アニメ、映画等を例にしながら、「花」の明るさやうつろいが日本文化といかに関わっているかを論じた。

俳句及びポップカルチャーにおける日本文化の特質、また強制収容所内の俳句の本質について  (アメリカ、ユタ・バレー大学)

*ユタ・バレー大学、2021.4.21。 *アメリカのユタ・バレー大学、斎藤康子先生の授業枠での特別講演。日本文化独特の季節観を映画やアニメ、俳句で確認しつつ、アメリカ日系移民一世が強制収容所内で詠んだ俳句がいかなる位相にあったかを考察した。ユタ州…

句の手触り、俳人の響き21 西村麒麟4 (総合俳誌「俳句四季」)

*「俳句四季」38-5、2021.4.20、pp.32-33。 *現存俳人の評伝エッセイで、第21回目は前回に続き西村麒麟氏。母が入院した折に通院した時の逸話や、亡くなる前に句集を見せようと思い立って北斗賞に応募し、句集『鴨』を刊行したこと等、麒麟氏と母にまつわ…

俳句における季語の余情と日本文化の季節感について (ミュンヘン、アウグスブルク句会)

*ミュンヘン句会、アウグスブルク句会、2021.4.18。 *ドイツのミュンヘン句会・アウグスブルク句会合同主催講演。ドイツ語俳句を創作されている方々を対象とした講演で、村戸裕子氏の通訳とともに行った。内容は、日本語俳句における季語のありようを、日…

【エッセイ】趣味と写真と、ときどき俳句と08 書きものとガムラン

*初出:サイト「セクト・ポクリット」、2021.4.15。 *趣味や大学の授業、俳句その他の随筆。8回目は書きものをしている時のBGMについて。ある時期、なぜかインドネシアのガムランをよく聴きながら書きものをしていたことを綴った。 ∴ 始終書きものをするよ…

日本現代文学と「うつろい」について ―俳句や短歌、小説等から考える―(アメリカ、オクラホマ州立大学)

*オクラホマ州立大学、2021.4.8、53:0-6:45。 *アメリカのオクラホマ州立大学、レア・アミット先生の授業枠での特別講義。日本文学に顕著な「うつろい」「無常」の感性を俳句や短歌、アニメ等で確認しつつ、村上春樹が『風の歌を聴け』で特権的に描いたBea…

ことばの花束  (エフエムいたみ)

*エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2021.4.5-9、AM9:50-10:00、14:50-15:00。 *ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿ってさまざまな俳句を紹介。月~金の5日間で下記の内容を放送した。 ・4/5-6:伊波真人の短歌「雨つぶが道一面を染め上げて宇宙は泡…

【エッセイ】趣味と写真と、ときどき俳句と07 「何となく」の読書、シャッター

*初出:サイト「セクト・ポクリット」、2021.4.3。 *趣味や大学の授業、俳句その他の随筆。7回目は気晴らしに何となく小説の一節を読んだり、散策したり、そこで出会った猫にシャッターを切る時の雰囲気といったもの、つまり「何となく」という気分をいか…

霧と饅頭 大宝寺  (月刊「へんろ」)

*「へんろ」445号、2021.4.1、4p。 *愛媛の札所、大宝寺に立ち寄った種田山頭火、高群逸枝の文章を参照しつつ、霧深い大宝寺や久万近辺の風情を、大宝寺参道の「すごうさん」の饅頭にも触れながら綴った。

会話形式でわかる近代俳句史超入門61 新興俳句(俳誌「100年俳句計画」)

*「100年俳句計画」280号、2021.4.1、pp.16-17。 *「青木先生×俳子」の会話形式による近代俳句史。今回は新興俳句全体の流れについて語り合った。

季節と追憶28 離れの二階と夕桜 (俳誌「氷室」)

*「氷室」29-4、2021.4.1、pp.16-17。 *四季それぞれの季節感に沿った文学についての連載エッセイ。28回目は「離れの二階と夕桜」。松山城下の玉川町の屋敷に住んだ高浜虚子、今井つる女が過ごした離れの二階の風情や、その城下の士族屋敷の風情を愛した中…

認識を更新する営為 小林秀雄『近代絵画』を例に  (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」297、2021.4.1、pp.58-59。 *特集「俳句評論って難しい?」の寄稿。評論のありようを示す例として小林秀雄『近代絵画』のセザンヌのくだりを紹介しつつ、それが「写生」の見事な評論として読みうることなどを示した。

逸話のさざめき、句の面影16 山口誓子 (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」297、2021.4.1、pp.166-169。 *物故俳人の評伝エッセイ。16回目は山口誓子。蜥蜴や飛行機を克明に描く彼のまなざしには生い立ちから漂っていた孤影が色濃く、また「堪忍」を自身の特技と意識していたその生きざまを綴った。