2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

俳句と、周りの景色11 神の語  (俳誌「白茅」11号)

■「白茅」11号、2016.1.31 、pp.17-19。 ■ヴァイオリンやカメラの中で、傑作とされる名品は使用者に選ばれるのでなく、楽器やカメラの方が使う人間を選ぶといわれることがある。それと同じように、人間が「日本語」を駆使し、自身の内容や思想を自由に述べる…

現代俳句時評2 いかに句評を読むか  (総合俳誌「俳句」)

■「俳句」65-3、2016.1.25、pp.176-179。 ■句評は対象となる作品分析の是非もさることながら、論者の「俳句」観が露わになることが多いことを踏まえつつ、高浜虚子の「ホトトギス」雑詠欄句評会や俳句甲子園における正木ゆう子、高柳克弘氏の評等を紹介した…

The Scenery of the "Sakura" : 日米文化圏における「さくらの風景」の差異について  (サクラメント大学研修)

■愛媛大学内、愛大ミューズ二階、12:50-14:40。 ■アメリカサクラメント大学の教員及び学生の松山研修プロジェクトでの講義。日本のアニメやマンガ、俳句等で「さくら(Sakura)」がいかに表現され、どのような場面で使用されることが多いかをサクラメント大…

川名大『昭和俳句の検証』書評  (「週刊読書人」)

*「週刊読書人」3123号、2016.1.15、5面。 *川名大氏『昭和俳句の検証 俳壇史から俳句表現史へ』(笠間書院、2015)の書評。川名氏を現存最強の昭和新興俳句フリークと位置付けつつ、内容紹介に加えて氏の本領発揮が一次資料の発掘と紹介にあることなどを…

箒の目と、線香花火  中山世一『草つらら』評  (俳誌「百鳥」)

■「百鳥」23-1,2016.1.1,pp.64-67。 ■中山世一氏(1943〜、「青」「ゆう」を経て「百鳥」所属)の第三句集『草つらら』についての評論。昭和期の「俳句研究」「青」等の資料を参照しつつ、中山氏が波多野爽波の下でいかに「写生」を学び、また宇佐美魚目や大…