■「百鳥」23-1,2016.1.1,pp.64-67。
■中山世一氏(1943〜、「青」「ゆう」を経て「百鳥」所属)の第三句集『草つらら』についての評論。昭和期の「俳句研究」「青」等の資料を参照しつつ、中山氏が波多野爽波の下でいかに「写生」を学び、また宇佐美魚目や大峯あきら等の影響を受けながら自身の俳句像を示したかを述べた。下記の句は引用句。
伐りし枝ごとりと寒の土に落つ
靴はいて正座してをり若布売
箒の目氷の上に続きけり
御柱伐り出だす山氷りけり
大榾を引きずりし後霜の土
母の亡き妻の線香花火かな (以上、『草つらら』)