文学や漫画から見る近現代の遍路  (紀要「四国遍路と世界の巡礼」)

四国遍路・世界の巡礼研究センター紀要「四国遍路と世界の巡礼」1号、2016.3.25、pp.51-57。
近代俳句や昭和期漫画が四国遍路をいかに表象したかを考察した。遍路文化表象の研究は主に江戸期までが多く、近代以降はさほど研究が進んでいない。まして俳人や漫画家が遍路をどのように表現したかはほぼ未開拓であるため、本稿では季語「遍路」の成立過程や高浜虚子荻原井泉水ら著名俳人、また無名俳人等の作品を分析するとともに、戦時中の漫画家による遍路紀行文や戦後のつげ義春らも取り上げつつ、「遍路」表象の特徴の一端を示した。