2020-01-01から1年間の記事一覧

Where were you while we were getting high? ――銀漢亭に立ち寄った3月のことなど (サイト「セクト・ポクリット」)

*サイト「セクト・ポクリット」、2020.10.10。 *東京神保町にあった酒場「銀漢亭」の回想エッセイ。主に2015年3月に俳人協会評論新人賞を受賞した際、二次会として店を訪れた時のことをその前後も含めて描いた。 sectpoclit.com

旧別子の伝説、また昭和戦後に訪れた山口誓子俳句について (新居浜市生涯学習センター)

*新居浜市生涯学習センター主催によるオンライン講演、2020.10.3、14:00-16:00。 *オンライン講座。旧別子一帯に伝わる平家落人伝説や長曽我部の残党の逸話を紹介するとともに、山口誓子が戦後に旧別子を訪れて詠んだ「別子銅山」を味読した。

季節と追憶22 秋の化身 (俳誌「氷室」)

*「氷室」28-10、2020.10.1、pp.16-17。 *四季それぞれの季節感に沿った文学についての連載エッセイ。22回目は「秋の化身」。秋の風情を綴った作品として松本たかしの俳句、王安石の漢詩、泉鏡花の小品、北原白秋の随筆を紹介しつつ、最後は川端茅舎の俳句…

おすすめの一冊  (「図書館だより」)

*「図書館だより」109号、2020.10.1、PP.8-9。 *愛媛大学図書館発行の冊子に寄稿。東直子・穂村弘共著の歌集エッセイ『回転ドアは、順番に』、及びバルザック『ゴリオ爺さん』を推薦した。

北条の遍路の墓  (月刊「へんろ」)

*「へんろ」439号、2020.10.1、5p。 *愛媛県北条(現・松山市)で幼少時を過ごした高浜虚子は近くの大師堂境内にあった「阿波のへんろの墓」が妙に忘れられず、俳人となった後に再訪し、句を詠んだことなどを綴った。

会話形式でわかる近代俳句史超入門55 富安風生 (俳誌「100年俳句計画」)

*「100年俳句計画」275号、2020.10.1、pp.16-17。 *「青木先生×俳子」の会話形式による近代俳句史。今回は富安風生の経歴と俳句の特徴を語り合った。

逸話のさざめき、句の面影10 松本たかし (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」291、2020.10.1、pp.140-143。 *物故俳人の評伝エッセイ。10回目は松本たかし。宝生流の能役者の名家に生れ、長男として名人である父の跡を継ぐべきだったが、結核等の病弱で断念し、俳人になる道を選んだ彼の境遇や女性遍歴のことなどを彼の句…

いつでもそこに、俳句があった 郷愁の昭和俳句34 路地の炭屋 (総合俳誌「俳壇」)

*「俳壇」37-10、2020.10.1、pp.208-211。 *有名無名の俳人の句群を通じ、昭和の世相を回想する連載。34回目は「路地の炭屋」。昭和30年代の下町、路地で炭屋を営む家族を想定しながら、当時の生活の諸相を俳句とともに小説風に綴った。

句の手触り、俳人の響き14 小野あらた4 (総合俳誌「俳句四季」)

*「俳句四季」37-10、2020.9.20、pp.42-43。 *現存俳人の評伝エッセイ。第14回目も引き続き小野あらた氏。高校一年生の時に俳句甲子園決勝大会で「絵も文字も下手な看板海の家」を出句し、俳句の面白さを初めて強く体感した小野氏がその後、いかに句作を続…

坂の上のラジオ  (南海放送)

*2020.9.12、12:00-13:00。 *南海放送のラジオ番組「坂の上のラジオ」のゲストに出演。9月19日は正岡子規の命日のため、子規の変革者としての特徴や病床での晩年の逸話などを語った。

時のうつろい、句の響き14 宇和島の神田川 (俳誌「子規新報」)

*「子規新報」2-80、2020.9.7、16p。 *愛媛ゆかりの俳句や文化を綴るエッセイ。連載14回目は宇和島市の神田川周辺の文学作品について触れた。具体的には松根東洋城、吉村昭、司馬遼太郎、大和田建樹など。

テン年代が俳句に与えたもの  (現代俳句協会青年部)

*Zoomによるオンライン、2019.9.5、19:00-21:40。 *現代俳句協会青年部。三浦マミ氏、瀬口真司氏の基調発表後、ディスカッションに参加。2010年代の世相や感性が俳句に及ぼした影響等を同時代サブカルチャーや短歌の様相に即しながら語った。

季節と追憶21 夕顔、朝顔 (俳誌「氷室」)

*「氷室」28-9、2020.9.1、pp.16-17。 *四季それぞれの季節感に沿った文学についての連載エッセイ。21回目は「夕顔、朝顔」。転勤族だった夫と慣れない土地に引越した中村汀女が育てた夕顔棚、その花めがけて訪れる夕顔別当、そして源氏物語の夕顔の逸話を…

逸話のさざめき、句の面影09 尾崎放哉  (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」290、2020.9.1、pp.138-141。 *物故俳人の評伝エッセイ。9回目は尾崎放哉。「せきをしても一人」「一日物いはず蝶の影さす」等の自由律を詠んだ放哉が小豆島に移り住み、41歳で亡くなるまでの宿命めいた転落のありようを綴った。

いつでもそこに、俳句があった 郷愁の昭和俳句33 縁側  (総合俳誌「俳壇」)

*「俳壇」37-9、2020.9.1、pp.208-211。 *有名無名の俳人の句群を通じ、昭和の世相を回想する連載。33回目は「 縁側」。高浜虚子や水原秋桜子、西東三鬼らの縁側に関する逸話や無名俳句を織りまぜながら、かつての縁側の風景を綴った。

会話形式でわかる近代俳句史超入門54 松本たかし (俳誌「100年俳句計画」)

*「100年俳句計画」274号、2020.9.1、pp.16-17。 *「青木先生×俳子」の会話形式による近代俳句史。今回は松本たかしの経歴と俳句の特徴を語り合った。

句の手触り、俳人の響き13 小野あらた3 (総合俳誌「俳句四季」)

*「俳句四季」37-9、2020.8.20、pp.26-27。 *現存俳人の評伝エッセイ。第13回目も引き続き小野あらた氏。自身を要領が悪く、句作の才に恵まれないと感じ、黙々と努力し続けた結果、高校一年生の俳句甲子園決勝大会で「絵も文字も下手な看板海の家」を出句…

神は下五に宿る ―「澤四十句」を通読して― (「澤」)

*「澤」21-8、245、2020.8.1、pp.32-35。 *「澤」二十周年記念号の寄稿。「澤四十句」を例に、「澤調」とされる句調が下五の「声」にあることなどを論じた。

会話形式でわかる近代俳句史超入門53 中村草田男2 (俳誌「100年俳句計画」)

*「100年俳句計画」273号、2020.8.1、pp.16-17。 *「青木先生×俳子」の会話形式による近代俳句史。今回は中村草田男の俳句の特徴を語り合った。

いつでもそこに、俳句があった 郷愁の昭和俳句32 カツレツ、とんかつ (総合俳誌「俳壇」)

*「俳壇」37-8、2020.8.1、pp.208-211。 *有名無名の俳人の句群を通じ、昭和の世相を回想する連載。32回目は「カツレツ、とんかつ」。山口誓子や久保田万太郎、石橋辰之助、石川桂郎

季節と追憶20 生きていること (俳誌「氷室」)

*「氷室」28-8、2020.8.1、pp.16-17。 *四季それぞれの季節感に沿った文学についての連載エッセイ。20回目は「生きていること」。村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』や不可思議/wonderboyのポエトリーラップ「生きる」、また星野立子の俳句等に通う、生きる…

逸話のさざめき、句の面影08 中村草田男 (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」289、2020.8.1、pp.134-137。 *物故俳人の評伝エッセイ。8回目は中村草田男。元「万緑」会員で現「翔臨」主宰の竹中宏氏からうかがった草田男の逸話等を紹介しつつ、草田男の作品にも通底する彼の人柄や特徴を綴った。

概観2019年 俳句  (「文藝年鑑」)

*「文藝年鑑2020」、2020.7.20、pp.21-23。 *2019年に顕著だった俳句動向を中心にしながら、句集や研究双方の著作を紹介した。

句の手触り、俳人の響き12 小野あらた2 (総合俳誌「俳句四季」)

*「俳句四季」37-8、2020.8.20、pp.24-25。 *現存俳人の評伝エッセイ。第12回目も引き続き小野あらた氏。俳句甲子園の常勝チームである開成高校のメンバーとして、どのように練習し、試合や大会に臨んだか等を綴った。小野氏の認識では、開成チームは天才…

時のうつろい、句の響き13 興居島の桃、枇杷 (俳誌「子規新報」)

*「子規新報」2-79、2020.7.15、16p。 *愛媛ゆかりの俳句や文化を綴るエッセイ。連載13回目は「興居島の桃、枇杷」。現在、蜜柑で知られる興居島はかつて桃や枇杷の産地で知られていた。高浜虚子や河東碧梧桐、奈良本辰也、鉄道唱歌を紹介しながら、往事の…

波多野爽波特集 俳句スポーツ説 (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」288、2020.7.1、pp.50-51。 *波多野爽波特集のテーマ「俳句スポーツ説」を担当。いかに意識的に、意識外から訪れた出来事を「驚き」として受け取るかを論じた。

季節と追憶19 虚子句の俳句らしさ (俳誌「氷室」)

*「氷室」28-7、2020.7.1、pp.14-15。 *四季それぞれの季節感に沿った文学についての連載エッセイ。19回目は「虚子句の俳句らしさ」。高浜虚子句のどの点に俳句らしさがあるか、つまり有季定型や切字等と異なる意味での「俳句性」のありようを句に即しなが…

会話形式でわかる近代俳句史超入門52 中村草田男1 (俳誌「100年俳句計画」)

*「100年俳句計画」272号、2020.7.1、pp.16-17。 *「青木先生×俳子」の会話形式による近代俳句史。中村草田男の人生を語り合った。

逸話のさざめき、句の面影07 芝不器男 (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」288、2020.7.1、pp.140-143。 *物故俳人の評伝エッセイ。7回目は芝不器男。彼が婿養子に入った愛媛県旧三間町、大内の太宰家で過ごした時期に焦点を当てながら彼の晩年の雰囲気や、結婚相手の太宰文江について綴った。

いつでもそこに、俳句があった 郷愁の昭和俳句31 俳人の佇まい (総合俳誌「俳壇」)

*「俳壇」37-7、2020.7.1、pp.208-211。 *有名無名の俳人の句群を通じ、昭和の世相を回想する連載。31回目は「俳人の佇まい」。金子兜太や島津亮、石川桂郎らの逸話に触れながら、昭和俳人の佇まいをスケッチした。