芝 不器男:白藤や揺りやみしかばうすみどり

 

白藤や揺りやみしかばうすみどり 不器男

 
 黄昏どきの白藤を描きつつ、夢幻のひとときすら感じさせる作品。
 上五の「や」が絶品だ。普通なら「白藤の」とするところを、「白藤や」としたところが凄い。
 天才と謳われた不器男の傑作。
 
雑誌:「ホトトギス」31-10、昭和3.7.1
頁数:178p
備考:雑詠欄(高浜虚子選)に載る