京都の西陣界隈

西陣界隈を折に触れて散歩します。織物で盛名をはせた町のため、その面影をたずねて歩くのも楽しい。
 たとえば、住まい。 
 西陣には何気ないながらも素晴らしい建築が散見されます。洋風建築の豪奢さではなく、往時の町家を想わせるたたずまいです。
 よく見ると材木や壁土、叩きの石などに意を凝らした家が多く、いかにも京らしい奥ゆかしさ、といえるかもしれません。
 それは町内同士の何代にも渡る視線や噂から身を守り、さりげなく趣味感覚を披露する“奧ゆかしさ”ですが。
  
 最近、そういう京らしい家が少なくなりました。取り壊されてマンションや駐車場になったところは、知るだけで数十ヶ所あるでしょうか。 
 下の写真は、その西陣の家です。