2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「人間」から「苛烈な透明感」へ 戦後俳句史から見る宇佐美魚目 (「晨」記念大会)

*びわ湖大津プリンスホテル、2024.6.30、15:15-16:15。 *俳句結社「晨」(中村雅樹主宰)創刊40周年記念大会での招待講演。「晨」を創刊した大峯あきら、岡井省二、宇佐美魚目のうち、魚目俳句の本質を戦後俳句史の動向とともに語った。

小林秀雄の眼と俳句04 自己との邂逅 (総合誌「俳句」)

*「俳句」73-7、2024.6.25、pp.108-109 。 *小林秀雄の批評文の一節から俳句の本質や魅力を浮き彫りにするエッセイ。第4回目は『近代絵画』を引き合いに出しながら長谷川櫂氏の作句体験に触れ、飯島晴子や波多野爽波の俳句観も参照しながら加藤楸邨の句で…

句の手触り、俳人の響き57 品川鈴子と「ぐろっけ」10 (総合誌「俳句四季」)

*「俳句四季」41-7、2024.6.20、pp.64-65。 *現存俳人の評伝エッセイ。第57回目も前回に続いて品川鈴子と「ぐろっけ」、そして山口誓子についての逸話を綴った。具体的には、「万緑」「ぐろっけ」会員だった木村美猫氏からうかがった話として、兵庫県の摩…

俳句講座01 正岡子規の俳句人生と松山 (愛媛県文化振興財団)

*愛媛県県民文化会館3F、2024.6.18、13:30-15:00。 *文化講座「愛媛俳句・文化講座」第1回目。松山藩士族の長男として生まれ育った正岡子規の人生や「写生」について、また松山を詠んだ作品について語った。

時のうつろい、句の響き35 台湾の水牛風景 (俳誌「子規新報」)

*「子規新報」2-101、2024.6.15、16p。 *愛媛ゆかりの俳句や文化を綴るエッセイ。連載35回目は台湾の水牛を詠んだ俳句を紹介しつつ、異国情緒あふれる「台湾」として詠まれたことなどを論じた。

俳句講座01 正岡子規・高浜虚子等の作品を味読する (愛媛県文化振興財団)

*愛媛県文化振興財団によるオンライン文化講座。2024.6.14、13:30-15:00。 *Zoomによる文化講座。第1回は近代俳句を創始した正岡子規、高浜虚子の「写生」句の特徴を、江戸後期から明治期に至る俳諧宗匠の句群と比較しながら論じた。

ヨーロッパ各国の俳句と日本語俳句における「俳句」性の差異について   (ミュンヘン、アウグスブルク句会)

*ミュンヘン句会・アウグスブルク合同句会、2024.6.9、21:00-23:00。 *ドイツのミュンヘン句会・アウグスブルク句会合同主催講演。各国俳句を訳した『パンデミック時代における国際俳句の苦闘と想像力』からの例句と、日本語俳句の「秋晴の何処かに杖を忘…

近現代俳句の名作を鑑賞する15 戦後俳句1 (愛媛新聞社カルチャー講座)

*愛媛新聞社別館503教室、2024.6.1、14:00-15:30。 *近現代俳句の名句を鑑賞する講座。15回目は、俳句形式と創作の関係について語り合った後、戦後俳句の第一歩として、敗戦直後の代表句を味読した。

季節と追憶65 田中裕明の「軽佻浮薄」 (俳誌「氷室」)

*「氷室」32-6、2024.6.1、pp.20-21。 *戦後俳句史。65回目は田中裕明や同世代の俳人たちが、1980年代には上の世代から「軽佻浮薄」と批判的に見られる傾向にあったことなどを論じた。

逸話のさざめき、句の面影51 三森幹雄 (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」335、2024.6.1、pp.102-105 。 *物故俳人の評伝エッセイ。51回目は三森幹雄。明治期の俳諧宗匠で最も知られ、一種の俳句革新運動を興した幹雄の生涯や俳諧観を綴った。