2009-01-01から1年間の記事一覧

「月並」の季重なり――明治俳句の類型から (「アート・リサーチ」)

■「アート・リサーチ」9号、2009.3.25、pp.17-27。 ■現代俳句は「一俳句=一季語」を前提とし、またその源流は明治期の正岡子規にある、とされる。しかし、明治期には一句に複数の季語を詠む「季重なり」が多々存在しており、それは子規達の作品にも多く見ら…

「新興」スケート・リンク――『京大俳句』の誓子憧憬について (学術誌「同志社国文学」)

■「同志社国文学」70号、2009.3.20、pp.65-77。 ■「スケートリンクの沃度丁幾」(『スポーツする文学』〔青弓社、2009.6〕)で考察した山口誓子の「スケート」連作が、同時代の新興俳句を担った俳人達に強い影響を与えたことを考察した。新興俳句は昭和6年、…

「第四回島原「蕪村忌」大句会」座談会   (総合俳誌「俳句研究」76-2)

俳諧いまむかし(二十八) 三月 弘美 (俳誌「氷室」)

*出典:俳誌「氷室」17-3、2009.3、pp.44-45。井上弘美氏の句集『あをぞら』所収の一句と、自身の中高校勤務の体験について綴ったもの。以下は全文。

あの頃、俳句は03 「ホトトギス」明治30年3月号 (俳誌「円虹」)

*「円虹」171号、2009.3.1、pp.12-13。 *往時の「ホトトギス」を繙く連載評論。3回目は明治30年3月号。子規在世時の「ほとゝぎす」における「蕪村調」の作風などを述べた。

「京大俳句」スケート句の舞台   (研究会紀要「俳文学研究」)

*俳誌「俳文学研究」51号、2009.3.1、pp.2-4。 *論文「『新興』スケート・リンク」(「同志社国文学」70号、2009.3)で取り上げた「京大俳句」掲載の「スケート」句の舞台を考察した。舞台は京都市内のスケートリンクであり、その実態を当時の資料調査を通…

歴史としての「写生」・実感としての「季語」―中山世一『季語のこと・写生のこと』に寄せて (俳誌「翔臨」)

*俳誌「翔臨」64号、2009.2.28、pp.8-10。 *中山世一氏の著作を通じ、近現代の「写生」論及び「季語」論の特徴と功罪を考察した。特に「季語」論は戦後の多くの俳人が展開したが、その発想は子規以来の近代的な季語観を前提としており、それに自覚的な論が…

あの頃、俳句は02 「ホトトギス」昭和14年2月号 (俳誌「円虹」)

*「円虹」170号、2009.2.1、pp.12-13。 *往時の「ホトトギス」を繙く連載評論。2回目は昭和14年2月号。日中戦争時の雰囲気、またアジア各地からの投句が雑詠欄に色濃いことなどを綴った。

俳諧いまむかし(二十七) 二月 野風呂 (俳誌「氷室」)

*「氷室」17-2、2009.2.1、pp.36-37。 *俳句に関するエッセイ。27回目は鈴鹿野風呂の日記について綴った。

『戦後詩誌総覧』3巻(和田博文・杉浦静編)   (日外アソシエーツ)

戦後詩誌総覧〈3〉戦後詩のメディア3「ユリイカ」「歴程」作者: 和田博文,杉浦静出版社/メーカー: 日外アソシエーツ発売日: 2009/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る *戦後に刊行された著名詩誌の総目次を、書誌としてまとめたシリーズの…

あの頃、俳句は01 「ホトトギス」昭和4年1月号 (俳誌「円虹」)

*「円虹」169号、2009.1.1、pp.12-13。 *往時の「ホトトギス」を繙く連載評論。1回目は昭和4年1月号。水原秋桜子、鈴木花簔、池内たけしの「写生」修行の一コマを綴った。

俳諧いまむかし(二十六) 一月 虚子 (俳誌「氷室」)

*「氷室」17-1、2009.1.1、pp.64-65。 *俳句に関するエッセイ。26回目は高濱虚子の句集を繙きつつ、博士後期課程を出て無職に脅える状況を笑いとばそうとしたことなどを綴った。