■「同志社国文学」70号、2009.3.20、pp.65-77。
■「スケートリンクの沃度丁幾」(『スポーツする文学』〔青弓社、2009.6〕)で考察した山口誓子の「スケート」連作が、同時代の新興俳句を担った俳人達に強い影響を与えたことを考察した。新興俳句は昭和6年、水原秋桜子が「ホトトギス」から離反したことに始まるとされるが、句作の現場では秋桜子句の影響は少なく、誓子句が圧倒的に大きな影響を与えたと推定される。この考察を通じ、当時、誓子句の積極的な模倣が反「ホトトギス」に直結していたことの機微を考察した。