2010-01-01から1年間の記事一覧

明治の蕪村調、その実態―俳人漱石の可能性について― (日本近代文学会春季大会)

*日本近代文学会春季大会(於大東文化大学)、2010.5.23。 *小説家以前の夏目漱石は俳人として知られたが、その実態はさほど研究されなかった。 たとえば、漱石が句作を始めた頃は、子規達が蕪村の影響で「写生」句を詠み始めた頃である。従来、漱石句と子…

西東三鬼と新興俳句運動 (読売文化センター、西東三鬼生誕110周年記念大会)

*西東三鬼生誕110周年記念大会、2010.5.15、追手門学院、大阪城スクエア。 *昭和期新興俳句の旗手である西東三鬼の斬新さを、その特異な経歴と当時の俳句状況に即しながら述べた。

あの頃、俳句は17 『第三ホトトギス雑詠全集』夏部 (俳誌「円虹」)

*「円虹」185号、2010.5.1、pp.14-15。 *往時の俳句雑誌を繙く連載評論。17回目は『第三ホトトギス雑詠全集』夏部の「夏草」句を紹介しつつ、山口誓子「夏草に汽罐車の車輪来て止る」の凄さについて述べた。

俳諧いまむかし(四二) 五月 草田男の「蚊」 (俳誌「氷室」)

*「氷室」18-5、2010.5.1、pp.30-31。 *俳句に関するエッセイ。42回目は中村草田男の「蚊」の句について考察した。なお、本稿は改稿後に評論集『その眼、俳人につき』(邑書林、2013)に収録した。

Sex Pistols:London,The Screen On The Green Cinemaでのギグ(1977.4.3)

■Sex PistolsがロンドンのThe Screen On The Green Cinemaで二度目のギグを行ったのは1977年4月3日だった。 シド・ヴィシャスがベーシストとしてデビューしたギグともいわれるが、二回目のステージという説もある。 個人的には、シドの初ステージかどうかは…

あの頃、俳句は16 高浜虚子「句日記」昭和13年4月号 (俳誌「円虹」)

*「円虹」184号、2010.4.1、pp.20-21。 *往時の俳句雑誌を繙く連載評論。16回目は高浜虚子の「句日記」(「ホトトギス」昭和13年4月号掲載)の雰囲気を綴りつつ、2月に逝去した山田弘子氏への追悼とした。

俳諧いまむかし(四一) 四月 荒木良雄『心敬』 (俳誌「氷室」)

*「氷室」18-4、2010.4.1、pp.32-33。 *俳句に関するエッセイ。41回目は連歌研究者の荒木良雄『心敬』を繙きつつ、その魅力を綴った。

「菊」の詠みどころ―明治期俳諧宗匠と正岡子規達の作品から   (学術誌「アート・リサーチ」)

■「アート・リサーチ」10号、2010.3.25、pp.29-40。 ■正岡子規達は江戸期以来の「旧派」を批判した、と言われる。しかし、子規達の作品のどの点が「旧派」と異なるのか、その具体的な指摘は従来さほど指摘されていない。そのため、本稿は子規達と「旧派」双…

京都東山、二年坂あたりのにぎわいと桜

■坂路に沿ってお店が並ぶ清水寺近辺には独特の雰囲気があり、春には人出も増えます。特に二年坂や産寧坂あたりを散策するのは楽しい。 先日、春の陽気に誘われてこのあたりを歩いてきました。 下の画像は、夕方頃の二年坂です。 ★ ■二年坂界隈は、春にはライ…

窓の灯、雪を溶かさず――正岡子規『新俳句』と「月並句」の差異について (学術誌「同志社国文学」)

■「同志社国文学」72号、2010.3.20、pp.54-66。 ■正岡子規達の『新俳句』(明治31)は、子規派初の大規模な選集である。しかし、その収録句のどの点が新鮮であったかは従来研究されてこなかった。そのため、本稿は当時「旧派」とされる句群と子規達の句と具…

「第五回島原「蕪村忌」大句会」座談会   (総合俳誌「俳句研究」76-6)

あの頃、俳句は15 「火山系」昭和24年3月号 (俳誌「円虹」)

*「円虹」183号、2010.3.1、pp.22-23。 *往時の俳句雑誌を繙く連載評論。15回目は「火山系」昭和24年3月号の各句を綴り、特に富澤赤黄男について述べた。

鵜飼の罪――明治期「写生」考   (研究会紀要「俳文学研究」)

俳諧いまむかし(四〇) 三月 後藤夜半/安井浩司 (俳誌「氷室」)

*「氷室」18-3、2010.3.1、pp.30-31。 *俳句に関するエッセイ。40回目は後藤夜半と安井浩司の句や論を参照しながら、「写生」の機微を考察した。

批評家たちの「写生」(一)序・保田與重郎 (俳誌「翔臨」67)

*「翔臨」2010.2.28、pp.18-19。 *文芸批評家の論から「写生」を捉え直す連載評論。一回目は保田與重郎の簡単な経歴等を紹介しつつ、保田の子規論を紹介した。

『戦後詩誌総覧』6巻 (和田博文・杉浦静編) (日外アソシエーツ)

戦後詩誌総覧〈6〉1950年代の“日常”と“想像力”作者: 和田博文,杉浦静出版社/メーカー: 日外アソシエーツ発売日: 2010/02/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る *戦後に刊行された著名詩誌の総目次を、書誌としてまとめたシリーズの第6巻。 …

あの頃、俳句は14 「馬酔木」昭和7年2月号 (俳誌「円虹」)

*「円虹」182号、2010.2.1、pp.12-13。 *往時の俳句雑誌を繙く連載評論。14回目は「馬酔木」昭和7年2月号掲載の各句を綴った。

俳諧いまむかし(三十九) 二月 秋桜子 (俳誌「氷室」)

*「氷室」18-2、2010.2.1、pp.42-43。 *俳句に関するエッセイ。39回目は水原秋桜子の美意識について綴った。

あの頃、俳句は13 「俳句」昭和30年1月号 (俳誌「円虹」)

*「円虹」181号、2010.1.1、pp.12-13。 *往時の俳句雑誌を繙く連載評論。13回目は「俳句」昭和30年1月号掲載の各句を綴った。特に山口誓子、阿波野青畝の凄さについて述べた。

俳諧いまむかし(三十八) 一月 子規 (俳誌「氷室」)

*「氷室」18-1、2010.1.1、pp.64-65。 *俳句に関するエッセイ。38回目は、明治期の正岡子規の晩年について綴った。