2003-04-16 原 石鼎:高々と蝶こゆる谷の深さかな 俳句メモ 俳句メモ-春 高々と蝶こゆる谷の深さかな 石鼎 若き石鼎が奈良の奥吉野に住まっていた時期の傑作。壮大な景色を難なく詠みおおせる凄さとともに、鳥ではない「蝶」が谷を越えるという状況がすばらしい。 それにしても、この頃の石鼎は神がかっていた。 *出典:「ホトトギス」16-8 *年月:大正2.6.1 *頁数:141p *備考:雑詠欄(虚子選)巻頭、全11句中の1句。