2012-01-01から1年間の記事一覧

あの頃、俳句は42 明治の俳諧6子規俳論の新しさ (俳誌「円虹」)

*「円虹」210号、2012.6.1、pp.12-13。 *正岡子規を中心とする子規派を明治俳諧として捉える連載評論連載評論。42回目は正岡子規の俳論が西洋諸学問を踏まえた斬新な論だったことを述べた。

昭和の島原、太夫道中のひととき ―高浜虚子「島原の太夫の道中」記事紹介―  (「角屋研究」21)

■「角屋研究」21号、2012.5.31、pp.1-15。 ■高浜虚子が昭和三年四月に京都島原の太夫道中を見学し、その様子をまとめた「島原の太夫の道中」(「ホトトギス」昭和三年八月号)の全文を紹介。その際、長田幹彦「祗園」所収の角屋に関する描写などを引き合いに…

言葉に留まるということ ―坪内稔典『正岡子規 言葉と生きる』を読む―  (「論究日本文学」96)

■立命館大学日本文学会「論究日本文学」96号、2012.5.30、pp.175-179。 ■坪内稔典氏が正岡子規をどのように捉え、どの点を強調したかを、近著『子規 言葉と生きる』(岩波新書、2010)及び過去の著作『正岡子規―創造の共同性』(リプロボート、1991)を対象…

十本の指、漂う手袋―近代俳句と小説の描写について― (「アジア遊学」152)

*「アジア遊学」152号、特集「東アジアの短詩形文学」、2012.5.29、pp.232-238。 *俳句における「描写=写生」がいかなるものか、その特徴の一端を“極端な短さ”に求めて論じた。具体的には、山口誓子「手袋の十本の指を深く組めり」と村上春樹『アフターダ…

「写生」俳句から見えてくるもの (金子みすゞ顕彰俳句大会)

*第11回金子みすゞ顕彰俳句大会、於山口県長門市湯本町、ホテル西京。 *高浜虚子の「写生」観を確認した上で、「写生」俳句と金子みすゞの詩に見られる「主体のまなざし」の現れようを、作品に沿いつつ述べた。

金子みすゞ顕彰俳句大会 前日吟行会

*第十一回金子みすゞ顕彰俳句大会、前日吟行。選句、選評。於山口県長門市仙崎町公民会館。 *美祢(みね)線の厚狭駅〜仙崎駅に乗り、吟行。仙崎公民館にて選句、選評。特選句は「瞑想の手より転がる夏みかん 松本静水」。自句は「うつし世の頭いくつも夏…

ことばの花束  (エフエムいたみ)

■エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2012.5.7-5.11、AM9:50-10:00、14:50-15:00。 ■ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿って俳句を紹介。詳細は、「梅雨」の句(5/21、月)、「蝸牛」の句(5/22、火)、高柳克弘(5/23、水)、「紫陽花」の句(5/24、木…

ことばの花束  (エフエムいたみ)

■エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2012.5.7-5.11、AM9:50-10:00、14:50-15:00。 ■ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿って俳句を紹介。詳細は、山口誓子「ピストルがプールの硬き面にひびき」(5/7、月)、種田山頭火「雨ふるふるさとははだしで歩く…

あの頃、俳句は41 明治の俳諧5「文学」に憧れる青年達 (俳誌「円虹」)

*「円虹」209号、2012.5.1、pp.12-13。 *正岡子規を中心とする子規派を明治俳諧として捉える連載評論連載評論。41回目は明治期子規派の「文学」観が、同時代の宗匠と全く異なっていたことを述べた。

ことばの花束  (エフエムいたみ)

■エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2012.4.2-4.6、AM9:50-10:00、14:50-15:00。 ■ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿って俳句を紹介。詳細は、服部温子氏の「この夕軒端へだちぬ凧 嵐雪」解釈(4/2、月)、「卒業」の句(4/3、火)、山口優夢(4/4、…

あの頃、俳句は40 明治の俳諧4子規の読者層 (俳誌「円虹」)

*「円虹」208号、2012.4.1、pp.12-13。 *正岡子規を中心とする子規派を明治俳諧として捉える連載評論連載評論。40回目は明治期の子規派がいかに少数派だったかを述べた。

草田男に留まる、ということ 竹中宏の俳句観をさぐる (俳誌「翔臨」)

*「翔臨」73号、2012.3.20、pp.19-21。 *竹中宏の俳句観を探るシリーズの4回目として執筆。氏が師と仰いだ中村草田男のどの点に影響を受け、何を学ぶことで自らを俳人と規定したかを、キリストとその弟子達のあり方を比喩に用いつつ論じた。

はるかな帰郷 ――田中裕明の詩情について―― (2)  (俳誌「静かな場所」8号)

■「静かな場所」8号、2012.3.15、pp.13-14。 ■田中裕明の「詩情」をめぐる連載評論。一回目に続き、「鉋抱く村の童やさくらちる」に漂う“和歌的な詩情”を分析しつつ、その“詩情”が必ずしも古典和歌を直接必要としない点を考察した。

取りかえのきかないもの 中村堯子句集『ショートノウズ・ガー』について (俳誌「銀化」)

*俳誌「銀化」15-3、162、2012.3.10、pp.14-15。 *中村堯子氏の句集『ショートノウズ・ガー』(角川書店、2011.9)の句集評。氏の“感覚”がいかに俳句に盛りこまれたかを、織部茶碗の美などを例に論じた。

あの頃、俳句は39 明治の俳諧3子規を囲む状況 (俳誌「円虹」)

*「円虹」207号、2012.3.1、pp.10-11。 *正岡子規を中心とする子規派を明治俳諧として捉える連載評論連載評論。39回目は子規の俳句観の過激さを当時の実情に即しつつ述べた。

近代俳句の同時代評  (研究会紀要「俳文学研究」57号)

■研究会紀要「俳文学研究」57号、2012.3.1、p.3。 ■近代俳句の読解や注釈は多いが、作品が詠まれた当時の状況や言葉のあり方などを、資料の読みこみから復元しようとする読解は多くない。作品が発表された同時代資料には読解のヒントが豊富にちりばめられて…

ことばの花束  (エフエムいたみ)

■エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2012.2.27-3.2、AM9:50-10:00、14:50-15:00。 ■ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿って俳句を紹介。詳細は、高浜虚子『句日記』二、三月分(2/27-3/2、月-金)。

山口誓子における俳句・映画・写真の関係 (大阪俳句史研究会)

*大阪俳句史研究会、2012.2.25、於柿衞文庫。 *昭和初期に斬新な俳句群を発表した山口誓子は、同時代の映画や写真に強く示唆を受けつつ、それを俳句に応用しえた可能性が高い。その一例として、昭和初期の映画と彼の作品とを比較しつつ、その共通点と異質…

ことばの花束  (エフエムいたみ)

■エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2012.2.20-2.24、AM10:50-11:00、14:50-15:00。 ■ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿って俳句を紹介。詳細は、高浜虚子『句日記』二月分(2/20-24、月-金)。

あの頃、俳句は38 明治の俳諧2 (俳誌「円虹」)

*「円虹」206号、2012.2.1、pp.10-11。 *正岡子規を中心とする子規派を明治俳諧として捉える連載評論連載評論。38回目は明治期の子規が一部に知られる俳人で、その俳句観も特殊だったことを述べた。

ことばの花束  (エフエムいたみ)

■エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2012.1.30-2.3、AM10:50-11:00、14:50-15:00。 ■ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿って俳句を紹介。詳細は、明治時代の「椿」、月並俳句と正岡子規達(1/30-31、月-火)、明治時代の「雪竹」、月並俳句と正岡子規…

ことばの花束  (エフエムいたみ)

■エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2012.1.16-1.20、AM10:50-11:00、14:50-15:00。 ■ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿って俳句を紹介。詳細は、「舌」(1/16、月)、「手袋」(1/17、火)、冬・初春の景色(1/18、水)、冬・初春の「あなた」(1/19…

あの頃、俳句は37 明治の俳諧 (俳誌「円虹」)

*「円虹」205号、2012.1.1、pp.10-11。 *正岡子規たちを明治俳諧として捉える連載評論。37回目は明治俳諧の「近景/遠景」のありようを述べた。