2003-07-04から1日間の記事一覧

中村草田男:夜半の夏人形の目は目そらさず

夜半の夏人形の目は目そらさず 草田男 “人形の目は”の「は」に、草田男らしい「写生」の感覚が横溢している。 --------------------------------------------- *雑誌:「俳句研究」7-10 *年月:昭和15.10.1 *頁数:17p *備考:総タイトル「夏の絵・夏の…

中村草田男: 金魚手向けん肉屋の鉤に彼奴を吊り

金魚手向けん肉屋の鉤に彼奴を吊り 草田男 季語は金魚(夏)。草田男の境涯に照らすと、この時期の彼は保証人関連の詐欺に遭い、多難な生活を送っていた。それはこの句にも反映されていよう。 従来は草田男の境涯を句解にあてはめ、それ以上の分析はさして行…