俳諧を知らざる新聞記者――同時代評の俳人子規像  (「同志社国文学」)

 
同志社国文学」68号、2008.3.20、pp.24-35。
正岡子規は、同時代の専業俳人である宗匠達からは俳人と認められていなかった。当時、俳人になるには宗匠株を有し、また連句を巻く知識と経験が必須であったが、両者を無視した子規は素人の新聞記者と見なされたのである。今や忘れられがちな当時の子規評を紹介しつつ、また子規達の連句の未熟さを分析しつつ、明治期における「俳人子規」の位相を考察した。