夏目漱石、安岡章太郎、志賀直哉の小説について (アメリカ、ダートマス大学)

*ダートマス大学、2021.5.29、10:00-11:00。 *アメリカのカラマズー大学、渡辺伊都子先生との共同授業。日本語クラスの3、4年生の学生とともに、夏目漱石『吾輩は猫である』、安岡章太郎『質屋の女房』、志賀直哉『剃刀』の解釈について意見を交換し、議…

句の手触り、俳人の響き22 西村麒麟5 (総合俳誌「俳句四季」)

*「俳句四季」38-6、2021.5.20、pp.34-35。 *現存俳人の評伝エッセイで、第22回目は西村麒麟氏の最終回。妻厚子氏の存在や、彼の句作のありようなどを通じて、彼の俳人としての特徴を綴った。

俳句の「余白」について (ミュンヘン、アウグスブルク句会)

*ミュンヘン句会、アウグスブルク句会、2021.5.16。 *ドイツのミュンヘン句会・アウグスブルク句会合同主催講演。ドイツ語俳句を創作されている方々を対象とした講演で、村戸裕子氏の通訳とともに行った。内容は、日本語俳句における「余白」の空け方と読…

【エッセイ】趣味と写真と、ときどき俳句と10 食事の場面

*初出:サイト「セクト・ポクリット」、2021.5.15。 *趣味や大学の授業、俳句その他の随筆。10回目は食事の場面として、水木しげる「墓場鬼太郎」や小津安二郎「秋刀魚の味」の食事の場面のありように触れつつ、正木ゆう子「天井にある水かげも鮎の味」で…

時のうつろい、句の響き18 壬生川の林芙美子 (俳誌「子規新報」)

*「子規新報」2-84、2021.5.15、16p。 *愛媛ゆかりの俳句や文化を綴るエッセイ。連載18回目は小説家の林芙美子の実父、麻太郎の古郷である壬生川の新町が舞台。林芙美子は一度、壬生川を訪れたことがあり、その時の印象をいくつかの作品を通して綴っている…

ことばの花束  (エフエムいたみ)

*エフエムいたみ(伊丹・北摂・神戸周辺)、2021.5.10-14、AM9:50-10:00、14:50-15:00。 *ラジオ放送。各回ごとのテーマに沿ってさまざまな俳句を紹介。5日間で下記の内容を放送した。・山田弘子「改札口細身に抜けて葉桜に」について ・アメリカやドイツ…

井口時男著『金子兜太』書評  (「図書新聞」)

*「図書新聞」3495号、2020.5.8、6面。 *井口時男著『金子兜太 俳句を生きた表現者』(藤原書店、2020)の書評。

俳句、アニメに見る春のうつろい (アメリカ、カラマズー大学)

*カラマズー大学、2021.5.4、8:00-9:20。 *アメリカのカラマズー大学、杉森典子先生の授業枠での特別講演。俳句やアニメを例にしながら、「春のうつろい」の表現が物語や登場人物の心情、また作品の人生観等をいかに暗示しているかを論じた。

季節と追憶29 水仙と母 (俳誌「氷室」)

*「氷室」29-5、2021.5.1、pp.16-17。 *四季それぞれの季節感に沿った文学についての連載エッセイ。29回目は「水仙と母」。石田波郷と母との関係を綴りつつ、波郷が俳句を庶民の哀歓の詩と主張した理由の一端を、母の存在に探った。

会話形式でわかる近代俳句史超入門62 石田波郷1(俳誌「100年俳句計画」)

*「100年俳句計画」281号、2021.5.1、pp.16-17。 *「青木先生×俳子」の会話形式による近代俳句史。今回は石田波郷の経歴について語り合った。

逸話のさざめき、句の面影17 橋本夢道 (総合誌「俳句界」)

*「俳句界」298、2021.5.1、pp.168-171。 *物故俳人の評伝エッセイ。17回目は橋本夢道。生涯の伴侶、荻野静子との逸話を中心に夢道の俳句人生を綴った。

【エッセイ】趣味と写真と、ときどき俳句と09 アメリカの大学とBeach Boys

*初出:サイト「セクト・ポクリット」、2021.4.30。 *趣味や大学の授業、俳句その他の随筆。9回目はアメリカの大学で講演を行った際、村上春樹『風の歌を聴け』及びBeach Boys"California Girls"の受け取り方がアメリカと日本でかなり異なる可能性がありそ…

「花」の明るさ ―俳句やアニメを例に考える― (アメリカ、ルイス&クラーク大学)

*ルイス&クラーク大学、2021.4.27、10:30-12:00。 *アメリカのルイス&クラーク大学、ニューサム里美先生の授業枠での特別講演。近代俳句や現代アニメ、映画等を例にしながら、「花」の明るさやうつろいが日本文化といかに関わっているかを論じた。

俳句及びポップカルチャーにおける日本文化の特質、また強制収容所内の俳句の本質について  (アメリカ、ユタ・バレー大学)

*ユタ・バレー大学、2021.4.21。 *アメリカのユタ・バレー大学、斎藤康子先生の授業枠での特別講演。日本文化独特の季節観を映画やアニメ、俳句で確認しつつ、アメリカ日系移民一世が強制収容所内で詠んだ俳句がいかなる位相にあったかを考察した。ユタ州…

句の手触り、俳人の響き21 西村麒麟4 (総合俳誌「俳句四季」)

*「俳句四季」38-5、2021.4.20、pp.32-33。 *現存俳人の評伝エッセイで、第21回目は前回に続き西村麒麟氏。母が入院した折に通院した時の逸話や、亡くなる前に句集を見せようと思い立って北斗賞に応募し、句集『鴨』を刊行したこと等、麒麟氏と母にまつわ…